2009年 12月 13日
合宿レポート〜小児病棟 |
中央で温度と湿度を管理されてアツアツでカラカラの季節感のない合宿所生活も今日で6日目。
寒くてもいいから季節を肌で感じられる所に小僧のためにも出所したい。
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小僧と私に割り当てられたのは外科系小児患者ばかり集められたフロアの一室で窓側の一角。日当たり良好とは言いがたいが、明るいので、まぁ、よしとしておこう。4人部屋で入室した時のメンバーは2人が出所、昨日からは新たにまた1人仲間入り。だいたい1歳前後の子を選抜しているようだが小僧はやっぱり最年少。家では、夜よく寝る小僧も完全にリズムが乱れ、寝付けぬ夜が何度かあった。消灯前にかつてないほどぐずって大泣きしてフロア中を歩き回ってやっと落ち着いた所に、髪が抜けた小さな女の子の集団が大声を出して小僧のそばを走り回りまた大泣き。合宿所生活が長い彼女達にとって、たとえ病院であっても夜であってもストレスを溜めないようにはしゃぐことも大事なのだ、と思い小僧と仕切り直し。真夜中に大泣きしたときは、夜通し小僧を抱いて廊下を歩き回ったり。そんな夜も走り回る小僧が見られる頃は、懐かしい思い出話になるんだろな。きっと。
同室のよく泣く子のお母さんは昨夜、談話室の長椅子で寝ていた。別の子はもう3週間もいるけど診断がつかず、連日検査でまだ治療がはじまっていない。
人と比べて自分の幸せや不幸せをはかることほど馬鹿らしく下品なことはないけれど、手術をすれば走れるようになる小僧も、少しの間それに付き合う私もまだまだ恵まれているのだと思う。さすがにボランティアによるクリスマス会でサンタにプレゼントをもらった時は、自分の子供がテレビで見るように慰問されている事実に込み上げるものがあったが。
小児病棟。
大部屋より個室、短期より長期、軽い病気より重い病気。子供より親の方に序列がある気がする。気のせいか?
病気になった子もその親もなりたくてなったわけじゃない。すべての子と親に健康で平穏な日々が早くやってくることを心から願う。
写真:サンデーモーニングを見る巨大ギプスの小僧。…お母さんと一緒は途中で飽きるくせに。
by pirogonK
| 2009-12-13 10:30